2013年、桐生祥秀選手は10秒01をマークした。
この時、誰もが日本人初の9秒台を期待したものだ。
だが、桐生選手は9秒台を出すのに4年、足踏みすることになる。
この間、桐生選手はまったく練習しなかったのだろうか。
もしそう思う人がいるなら、ぜひお目にかかりたいものだ。
9秒98を出す間にも、桐生選手はリオデジャネイロ五輪に出場し銀メダルを獲得する、日本のトップスプリンターだった。
トップスプリンターが、0秒03タイムを縮めるのに、4年もかかるのだ。
凡人が、自己ベストを更新するのがいかに難しいかがよくわかる。
たった○○、のように余人はいうが、それがどれくらい難しいことなのか。
値引き交渉でも、難しいところだろうに。
たった○○、たった○○、と勝負であれ、テストであれ、経済活動であれ、いわれているが、事はそんなに簡単ではない。