中途半端

中途半端な人間ほど使いにくいものはない

 

         野村克也 「ノムラの教え 弱者の戦略99の名言」

 将棋には八種類の駒があって、どれも個性的としか言いようのない駒たちです。

飛車や角行、桂馬や香車など一つとして同じ動きをする駒はありません。

もし、すべての駒が同じ動きしかしなかったらとても退屈なゲームになってしまうでしょう。

また、個性的な駒たちばかりだからこそさまざまな手筋(テクニック)が生まれました。

中でも歩を使った手筋が多く、そのほかにも棒銀や角換わりなどはそれの代表例と言っていいかもしれません。

そして、こうした個性的な駒たちばかりだからこそ、将棋というゲームは今も愛されているのでしょう。

ところで冒頭の言葉を見つけたあとに、ゲーテの「格言集」を読んでいたところ「愚か者と賢い人は同様に害がない。半分愚かな者と半分賢い人とだけが、最も危険である」と書いてあったので、みんな考えることは同じだなと思いました。