社会人基礎力

社会人基礎力というのがある。

私はどうも、これが嘘ものであるようにしか思えない。

偏差値ですら、○○を勉強すれば××の大学へは進学しやすい、ということがいえる。

社会人基礎力で、そういう話はきかない。

なにをすれば、どのグラフが上がるのかが書かれていないし、どこの会社への就職が有利になるとも書かれていないし、エビデンスもない。

書店で「社会人基礎力アップ!」の本が平積みされていないのも、不思議なところだ。

受験より、需要はあるだろうに。

これはあれだろうか、新興宗教が発行しているなにかの本なのだろうか。

「こうすれば幸せになれる!」と本に書かれてはいるが、それは巧妙に仕組まれた罠で、どんどん搾取される。

そうすることで、教団は儲かっていく。

そういうカラクリだろうか。

ただ、社会人基礎力をすすめてくる人は、どうにも本当にそれが社会では必要不可欠だ、と思い込んでいる。

おめでたいのやら、鬱陶しいのやら。

ふと、フェイクニュースはこういう感じで広まるのかな、と思った。

フェイクニュースは、フェイクだと思って流布しているのではなく、それを本当に真実だと思って流布しているのだ。

だから、多くの人が騙されていく。

大衆が真実だと思えば、嘘も真実になるのだから。

社会人基礎力も、早晩真実として扱われるのだろう。

いや、もう真実として扱われているのかもしれない。

こんな不確かな数値をアテにしながら仕事をしていて「問題が山積している」とは、ご苦労なことだ。