文章力

妾は文章力が低いと思っている。

まあ、それはこのブログを読んでいる読者諸君が一番よくご存知のことだろうが。

で、だ。

これは妾の努力で解決できる問題なのだろうか。なにやら逃避のようだが、どうも最近「文章力が低いのは、どうも妾の努力だけでないらしい」と思っている。

生まれつき、といってしまえば身も蓋もないが、どんな世界でも才能が九割で努力が一割だ。

文章力もその例に漏れないと感じさせられる場面に、最近何度か遭遇して、安心するやら落ち込むやらを繰り返し、こうして筆を執っている。

世は悪戯に努力を賛辞するが、裏を返せば努力はそう簡単には報われないということだろう。

それが珍しいからネタになるのであって、ゲーテも「虹だって十五分も続いたら、人はもう見むかない」と書き残している。

あまり自分の才能のなさに落胆しても仕方ないが、どうあがいてもこれ以上文章力が伸びることはないと悟りつつある妾は「まあ、そんな心持でよいか」と最近思っている。

下手なりに書いてゆくことで見えてくる景色は、存外悪くないと知ったからだ。

上手くなることを諦めても、それなりに楽しめる世界があると知ったから、もし悟りを開いたらまたその時の心境を書き留めることにしよう。