負け組

「うっせえわ」にしても「妄想疾患■ガール」にしても、歌詞としては、負け組の方が書かれたのかなと思う歌詞です。

人生等々で勝ち組負け組などを語るようになったあたり、わたくしもだいぶ落伍しているのかもしれませんが、どうもそういう雰囲気がしてならないのです。

歌詞というよりも、どちらの曲にせよ、タイトルを「負け組」にすると、深みが出て面白いのかなと思いました。

抽象的であやふやなタイトルかもしれませんが、具体的な内容は歌詞に十分書かれているので、敢えて歌詞の一部をタイトルにしなくてもよかった気が致します。

こういう曲がセレブレートされるようになったあたり、いかに日本人に負け組が多いかよくわかりますし、またこれからも増えていくのだなぁ、と思うと、日本は平和な国だと痛感致します。

負け組になっても、死にはしないのです。

多くの場合、負け組になると、それは常に死を意味していたわけですが、この21世紀、令和の時代にあって、勝ち負けが生き死にに直結するということはまずありません。

「負けた、負けた」と辛いとはいえ、いうことができ、生きられるのです。

それを平和な世の中だと思うのはわたくしだけなのでしょうか。

障害者マークと同じように「俺は負け組なんだぞ」といえば、なにか助けられて当然、という雰囲気を醸し出せると思っているのかもしれません。

いずれにしても、ザ・フォーク・クルセイダーズの「悲しくてやりきれない」が少し刺激的になった程度なので、大勢に影響はないものと思われます。