コロナと値上がり

最近はなにかと物の値段が上がっています。

「大変なことだ」と騒がれているようですが、わたくしとしては「そうなのでしょうか?」と疑問符を投げかけたくなるのです。

三年ほど前から始まったコロナ禍に比べれば、2~3%の値上がりなど、大したことではないと思うのです。

もし、2020年の暮れに、日本に悪魔が現れて、当時の菅首相に「今後5年間物価が2%上がるが、コロナを即時収束させてやる」と持ち掛けていたらどうでしょう。

全国民は喜んで悪魔との取引に応じたのではないでしょうか。

そんな取引に即時に応じたくなるほど、あの時はことが切迫していました。

しかし、今の値上がりは、言い切ってしまえば物の値段が上がるだけで、人の命までは奪いません。

間接的に奪うことはあるかもしれませんが、志村けんさんのように、直接的に奪われることはまずないでしょう。

第二次世界大戦と比べて「大変だ、大変だ」と言っているなら、当事者が少なくなっているので、的外れな感じもしますが、わずか三年前の、あの鬱屈とした世間や世界の空気を、誰も彼ももう忘れてしまったのでしょうか。

喉元過ぎれば熱さ忘れる。

三年前の大変さと、今の大変さを比べて、今のほうが大変だという人は、どれくらいいるのでしょうか。

わたくしにはよく、わからないのです。

 

次回更新は6月5日を予定しています。